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採用情報

採用企画室長インタビュー

優秀な人材を見出し、
日本を、世界を良くしたい

田渕 順司

Junji TABUCHI

人事総務部 採用企画室 室長
1995年入社/政治経済学部 卒

入社後、財務部にて国内・輸出決済業務を担当し、人事部に異動後は海外人事関連業務に携わる。2000年より情報産業本部に異動しITソリューションビジネスに従事。2004年には関係会社に出向し同社の経営改革に取組む。その後、環境ビジネスを志し、エネルギー第一本部にて水素・燃料電池関連事業の新規事業開拓に邁進。2010年にはシリコンバレーの関係会社に出向しベンチャー投資に従事。2012年からは金属資源本部に異動し石炭プロジェクトの管理と石炭販売を担当。2015年にシンガポールで金属資源ビジネスの責任者を務める。帰国後ニッケル営業室の室長を経て、2020年4月から現職。

必死になって取組む中で道が拓けていく、
繋がっていく

多様な経験を積まれていますが、これまでのキャリアを振り返って感じることは?

目の前の仕事に兎に角一生懸命に取組む中で、ふとしたことがきっかけとなって新しい道が開かれたり、その道でまた懸命に取り組むうちに少しずつ視界が開けていって視野が広がることで別の新しいことに興味・関心が生まれて挑戦させてもらったり、…ということの連続が三井物産でのこれまでのキャリアでした。時にはもがきながら自分のやりたいことを手繰り寄せる中で、一見関連のなさそうな様々な経験が自分の中で繋がっていく感覚です。悩みながら歩んでいた頃の経験も含めてどれ一つ無駄であったと思うことはありません。これから先もどんな世界が広がっていくか今でもワクワクしています。

三井物産で働くとはどういうことか。
自分の道を追い求めて

入社してからのキャリアをもう少し詳しく教えてください。

特定の商品や業界で自分の可能性を限定したくないという思いで総合商社を志望し三井物産に入社しましたが、自分でも具体的に何がやりたいのか正直良く分かっていませんでした。財務部と人事部を経て情報産業本部に異動しましたが、「何の為に働くのか」、「三井物産ならではの仕事ってなんだろう」と自分に問いかける悶々とした日々を送っていたように思います。目の前のことに懸命に取組み、やりがいもあったのですが、自分の進むべき方向が見えていませんでした。

そのような時に、最初の転機が訪れた?

情報産業本部で担当していた仕事がきっかけで社内に水素エネルギーや燃料電池を切り口とした新規ビジネスを開拓する組織が立ち上がることを知ったのです。ゴア元米副大統領の著書「不都合な真実」を読んでいたこともあり、これだ!と思いましたね。燃料電池の普及を核とした水素エコノミー社会の到来を夢見て、環境問題の解決に向け三井物産だからこそ出来ることがあるはずと感じ、社内の公募制度を活用して新組織に異動しました。入社して10年が経過していましたが、初めて自分の進むべき道を自らの意志で変えた感覚は今でも鮮明に覚えています。

そこでの取組みはどのような挑戦だったのですか?

これが自分のライフワークだという思いで、様々な商材の開拓に日々邁進しました。気づいたら悶々とした悩みはどこかに吹き飛んでいましたね(笑)。一つ一つの取組みは直ぐに儲かる商売にはならないものばかりでしたが、地球の為に、次世代の子供達の為に働いているんだというはっきりとした使命感に燃えていました。

特に印象に残っていることを一つ教えてください。

国内の環境技術ベンチャーの経営者と向き合った日々ですね。凄い技術力があるが必ずしも経営が安定しているとは言えない会社で、この会社の経営者が月に何度か訪問する私を待ち構えてくれていて、会社の存続と成長を賭けた真剣勝負を挑んでくるんですね。こちらも真剣にならざるを得ないので、相手の立場に立って徹底的に話を聴き真摯に向き合いました。特許の共同出願や量産メーカーとの共同開発を取纏め、新しい販路を開拓するなどして何とか期待に応え、この経営者と深い信頼関係を築くことが出来ました。この時の経験が今の自分の土台の一つになっていることは間違いありません。

シリコンバレーに駐在されていますね。

環境関連の事業開拓に取組んで5年近くが経過した頃、社内の関係部署からアメリカでベンチャー投資をやってみないかと声が掛かりました。当時アメリカでは「クリーンテック」と称して、環境・新エネルギー関連の起業が盛り上がっており、自分が追求してきた事業開拓をベンチャー投資という切り口で捉え直してみたいと思い挑戦させてもらいました。石炭ガス化、バイオ燃料、二酸化炭素分離回収、太陽熱利用等数々の投資機会を追求しましたが、そこで出会った起業家たちは皆「世の中を変えるんだ」という熱意に溢れていましたね。その後クリーンテックのバブルが弾け、ブームは去ったのですが、上手くいかなくなった投資先からの撤退を担当したことも貴重な経験でした。

その後、仕事の内容ががらっと変わっています。

クリーンテックの世界では投資先の企業が所謂「死の谷」を乗り越えて実際に世の中に価値をもたらすまでには長い期間がかかり成功確率も低い。自分の中で物足りなさを感じ始め、世の中の目の前の課題に対して現実的なソリューションを届ける仕事をしっかりとやりたい、三井物産ならではのダイナミックな仕事に携わりたいと思い始めました。当時の上司に直訴した結果、アメリカから帰国するタイミングで三井物産でも最も歴史のある石炭部に異動することになりました。自分のキャリアを変えた二回目の大きな転機でした。石炭部では豪州のプロジェクト管理と日本の需要家への販売を担当しました。初めての経験でしたが、優秀で経験豊富な先輩や後輩とともに、資源ビジネスの醍醐味を味わうことが出来ました。

二回目の海外駐在でシンガポールに赴任されていますね。

シンガポールでアジアを舞台にした金属資源ビジネスを任され、初めて部下を持ち組織を率いることになりました。最初はマネージャーの仕事の勘所が分からず手探り状態でしたが、本店からの駐在員、関係会社からの出向者、現地採用職員、短期の研修員、特命を帯びた長期出張者等、多彩なメンバーと一緒になって活気溢れるアジアで商売拡大に邁進しました。共に働くメンバーと思いをしっかり共有し、信頼して仕事を徹底的に任せ、苦しい時には後ろの方で座ってないで一緒に闘うというリーダーシップのスタイルを試行錯誤しながら形作ったと思います。このスタイルは日本に戻って金属資源本部でニッケル営業室の室長を任された時にも貫くことが出来ました。本当に素晴らしい仲間に恵まれました。

まさに多彩な経験を経て採用企画室長となられたのですね。
改めてご自身のキャリアを振り返って三井物産で働くことの魅力は何だと思いますか?

つくづく感じることは三井物産ほど多様で数多くの挑戦の場を提供してくれる会社はなかなか無いだろうということです。実に懐が深い会社だと思います。世界中のリアルな人的ネットワーク、ダイナミックな仕事に挑戦する為の原資という意味での資金力、数々の現場を通じて磨かれ進化していくビジネスの知見、三井物産にはそれらが全て揃っています。その上脈々と受け継がれる「自由闊達」な文化は個を尊重して仕事をさせてくれるので、強い思いと実力があればやれることのフィールドは限りなく広がっていきます。

受け継がれる「人材主義」の
意味するところ

採用企画室長としての想いを教えてください。

学生の皆さんの中には、総合商社という漠としたイメージだけでは、具体的に何ができるのか想像しにくいと感じる方も沢山いると思います。私を含めた当社の採用担当者の使命は、「三井物産には他では実現しえない挑戦の場があるのだ」ということを出来るだけ多くの学生の皆さんに具体的に伝え、強い思いを持った優秀な人材と当社をマッチングすることだと思っています。三井物産はこうした優秀な人材に最も活躍できる挑戦の場を提供することで、その人自身の潜在能力をアンロックすることが出来る。優秀な人材に三井物産のリソースを思う存分使い倒してもらうことで、世の中に新しい価値をどんどん産み出してもらう。ちょっと飛躍しているかもしれませんが、優秀な人材を三井物産が採用すること自体が当社にとって良いだけでなく、日本や世界をよくすることに繋がっている、そういう使命感を室のメンバーと共有しています。

自律し、高い志と
人間味あふれる挑戦者を

三井物産が求める「優秀な人材」とはどのような人材でしょうか?

三井物産で働くということは、何にでも挑戦できる反面、高い使命感や責任感を伴うものだと思っています。入社後に会社にぶら下がる人になって欲しくない。社内外の難しい問題や理想的とは言えない状況に直面した時、第三者的な批評家になったり、上手くいかない原因を周囲や環境のせいにして「これを与えられたらできる」という前提条件を設けたりせずに、自分がやるべき一歩を自分で考えて決めて行動できる自律したマインドが必要だと思います。更に、取組むことの意味や意義を他の誰かから与えられるのではなく、自らそれを見出し自分自身と仲間を動機づけられることも重要です。個人や一つの会社が出来ることは限られています。相手の立場に立って物事を考えられない自己中心的な人は人から学ぶ素直さや謙虚さに欠け、ともに何かをつくっていくことは難しいでしょう。人に共感したり、人の共感を引きだしたりすることが出来る人間味のようなものも欠かせないと思っています。

最後に、これを読む皆さんへメッセージを。

高い志をもって何かに挑戦したいという強い思いを持っている人にとって、三井物産は無限の活躍のフィールドが用意されています。三井物産というプラットフォームを使いこなせるかどうかは自分次第です。そして、三井物産には多くの魅力的な仲間が、日々様々な挑戦と創造を繰り広げています。そうした強い個の集団の一員として、自らを磨いて成長し、感動を共有したい方をお待ちしています。